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    4、遺言があまりにも不公平で納得できない場合は?


     いざ、遺言書を開けてみると、全財産を老人ホームに寄付するというもの
    だった。あるいは、相続人のうちの1人だけに土地・建物を相続させると書
    いてあった。残された者にとってあまりにも不公平な内容だったいう話はよ
    く聞きます。こんなときのために、遺留分という制度があります。遺留分
    は、たとえ遺言者の意思が尊重されるとしても、最低限度これだけは相続
    人に残しておかなければならないという、いわば遺言によって奪われない
    相続分のことです。
     民法では、遺留分は次のように規定されています。


    (1)法定相続人が直系卑属だけ、または、直系卑属と配偶者だけのときは
      全財産の1/2


    (2)配偶者だけのときは、全財産の1/2


    (3)直系尊属だけの場合は、全遺産の1/3


    (4)兄弟姉妹には、遺留分はない


    *配偶者、直系尊属、直系卑属 → 用語解説


     もし、遺言に納得できないときは、遺言の要件がそろっているか、まずは確
    認すべきでしょう。そして遺留分が侵されていたら、それを取り戻す権利があ
    ります。これを減殺請求権といいます。遺留分の減殺請求は、相続の開始お
    よび減殺すべき贈与、または遺贈があったことを知ったときから1年、相続開
    始で時効になりますので注意してください。


 



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